「夜に生きる」フロリダ西海岸が舞台のベン・アフレックの映画 【フロリダ映画】


日本では2017年に公開されたベン・アフレック主演の映画「Live by night」(邦題「夜に生きる」)は、フロリダ西海岸のタンパが舞台となっています。

「夜に生きる」の映画紹介



夜に生きる(字幕版)

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「舞台は禁酒法時代のボストン。野心と度胸さえあれば権力と金を手に入れられる狂騒の時代に厳格な家庭に育ったジョーは、警官幹部である父に反発し、やがてギャングの世界に入りこんでいく。

ある日、ジョーは強盗に入った賭博場でエマと出逢い恋仲となるが、彼女は対立組織のボスの娼婦だった…それは裏社会においては絶対に越えてはいけない一線であり、ジョーの運命は大きく狂っていく……。」(アマゾン)


この映画、公開当時はそれほど評判も良くなくて業績も振るわず、大きな話題にはならなかったですが、フロリダ西海岸の歴史が描かれているというだけでも、私には観る価値があったし、興味のある人にはぜひお薦めの作品だと思います。

舞台は1920年代における禁酒法時代のアメリカ。ラム密造で栄えていたという、タンパのイーボー・シティが登場して、タンパに愛着がある人にとっては嬉しはず。

ちなみに、原作はこちら。



【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞受賞 『ミスティック・リバー』の巨匠がアメリカ裏面史を描く大作 】 

出版社からのコメント
巨匠ルヘインがポケミスに初登場! ベン・アフレック監督で映画化が決定! そして5月2日発表の本年度アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞を獲得! この春いちばんの話題作。



舞台となったタンパのYbor(イーボー)

映画の舞台のひとつとなっているタンパのイーボ―シティは、情緒あるこじんまりとしたエリアです。

昼間は至って普通の狭い通りに見えるものの、夜になると活気づいて、週末ともなると酔っ払いや夜遊び人間でひしめき合う。
カフェはお店はもちろん、レストラン、ナイトクラブやバーがひしめきあい、イベントがあるときには大騒ぎになりことも。





個人的にはニューオリンズのフレンチクオーターに似てると思わないでもないのだけど、イーボーはラテンクォータであり、19世紀に葉巻メーカーを主としてキューバとの貿易で栄えた区域です。

ギリシャレストランやフーカーバー、土産屋、ストリップクラブまでって夜は下品な雰囲気に染まるものの、大富豪の知人の娘さんがその通りのイタリアンクラブで素敵な披露宴をしたという、ちょっとはちゃめちゃな場所でもあるのかも。

プロデューサーでもあるベン・アフレックは、原作通りにイーボーシティで撮影をしたいと望んだものの、製作バジェットとタンパ側が示すコストが折り合わず、良心的な価格を提供してくれたジョージアにイーボーのレプリカを作って撮影することになったということが、タンパの地元紙に書かれていました。ということで、映画に出てくるのは実際のイーボーシティではありません。

以下、当時のベン・アフレックのインタビューより。
『NYやボストンのマフィア映画は巷に溢れているけれど、フロリダがまだ発展途中だった頃のものはあんまり観たことがないだろう。
フロリダは、コンクリートの建物が立ち並ぶ豊かな都市ができあがったけれど、当時はジャングルのような森林しかなかった。そんな中にはびこるマフィアの姿を描きたかったんだ。』

サラソタのロングボートキー



映画のあらすじは割愛しますが、タンパから南下したサラソタのロングボート・キーの名前も出てきます。
この映画を見て、当時、この地にKKKが存在していたということを知り今さらながら驚いたけれど、ロングボートキーは今でも裕福な層のコンドや豪邸が並んでいるエリアで、暗黙の了解のように白人エリアとなっています。そうした家のヘルパーやホテルやコンドのメイド、ハウスクリーニング業者、ガーデニング業者などには南米からの移民が多く、黒人の姿も滅多に見かけません。

表面上にはあからさまな差別が見られるわけでもなく、観光客や長期滞在者も多いことから、のんびりとした穏やかなイメージです。
治安もかなり良い、と言いたいところですが、去年、ロングボートのホテルで侵入者が夜中にやってきて2人の従業員を撃ち殺すという悲惨な事件がありました。黒人男性の犯人は捕まったけれど、ほとんど事件のないエリアだけにかなり衝撃が走ったのは記憶に新しところ。

映画の話に戻るが、KKKは1928年にはどんどん減少していったものの、フロリダでは勢いをまして、当時はタンパやオーランド界隈含めて3万人は存在し、アフリカン・アメリカンや彼らを雇うビジネス経営者をターゲットにしていたとのこと。現在はさらに激減していても、フロリダには根強く存在しているよう。(ソース元)

色々と勉強になったし、以前から知りたかったイーボーの過去まで見れたのだから私にとっては特別な映画の一つとなりました。

タンパのイーボーシティについては、後日また詳しくお伝えします。

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