フロリダには、多くのマナティーが暮らしています。マナティーと、日本で絶滅の危機にあるジュゴンは同じ仲間のようですが、よく見るとマナティーの方がメタボでおデブ?
Pinterestより。
左がジュゴンで右がマナティー。口の形が大きく違う。
以下は左がマナティー、右がジュゴン。
写真はダイバーズデイリーダイジェストよりジュゴンの平均年齢が70歳なのに対してマナティーは40歳。

マナティーは浅瀬で遊んでいたりするので、フロリダで海辺や湾沿いを散歩してるときに見かけるチャンスは結構あります。
ムーミンを彷彿させるこのむちむち感。まったりとしていて、とても可愛い。草食で、他者を襲うこともないく、カヤックを漕いでいるときに傍を泳いでいたりする、とても愛すべき生き物なのです。
子供が小さかった頃、近くの水族館・リハビリセンターに、よくマニティを見に行きました。この子も野生から保護されて治療を受けて、回復後にまた野生に戻されていたはず。
カメラ視線ありがとう。
そんなマニティも、子供と比べるとこんなに巨大。
草食で顔が優しいので怖いイメージはゼロですね。
草食で顔が優しいので怖いイメージはゼロですね。
photo from official site
こちらは南フロリダ博物館のマニティ―のスポッティ。
地元の人なら一度は会いに行ったことがあるはず。世界で一番の長寿と記録され、一昨年惜しまれながら69歳で天国へ。
photo from eco magazine
人々に愛されるマナティー。
だけど、去年は悲しい年でした。マナティーのみならず、サメやイルカ、ウミガメ、そして何トンもの魚の死骸が岸に打ち上げられて、現実とは思えないような悲惨な状態が続いたのです。考えらえないほどグロテスクな写真をSNSで見る日々。
生臭さが充満し、海辺に住む人たちの中にはどこかに避難したり、アレルギー反応で咳をする人たちもいた。赤潮は少しづつ北上しながら、何カ月も続いたために、観光客の足は遠のき、ビーチ沿いのホテルは閑古鳥が鳴いていました。
去年、フロリダで死んだマナティーは804頭。
赤潮だけの原因ではなく、ボート事故、自然死、全部をふくめての総計であす。1年の平均死亡率が500頭だから、赤潮の影響は大きかったといえます。
幸いに、ようやく海はもとの状態に戻り、観光客も戻ってきました。今は海水清浄のために20万個の生きたクラム(あさりかハマグリ?)が購入され、そのうちの3万個が先日、この街の海に投入されたそうです。
釣りに出たボートが落としていった網や釣り糸にからまって死んでしまうマナティーもいます。アメリカ人たちは、イルカ捕獲する日本人を批判したりするが(私もそれには反対ではあるけれど)、自分達の国ではこんなふうに、野生動物が娯楽の犠牲になっていたりするのです。
去年、スピード違反のボートに殺されたマナティーは、実に119頭。2017年は108頭で2016年は100頭!!!!ガソリン代が値下がりして景気が良くなると、ボートを買ったりレンタルする人、ボート遊びをする旅行客などが増えてマナティーの事故死や怪我が多くなるという統計が出ています。
マナティには天敵はいないとされているが、強いていえば、ボートやら釣り用具などで悪意なくマナティたちを傷つけている人間ということになるのでしょうか。
かつては絶滅危惧種に指定されていたフロリダ州のマナティーだが、今は数が増えたこともあって、指定からは外されています。
マナティは、冷たい水が苦手で、水温が20度以下になると死んでしまいます。
フロリダの海は、夏になると、なまぬるい水温になって気持ちが良いものの、11月を過ぎると、どんどん冷たくなってゆくので、マナティの大移動が始まります。
サラソタ周辺のマナティたちは、南下するのではなく、温水を目指してせっせと北上。でも悲しいことに、到着前に寒さで死んでしまう子もいるとのこと。
どうして北上するのかといえば、そこに電気発電所があるから。
タンパ近くのアポロビーチにある産業用発電所が排出する温水が、一番の近場です。
そうしたマナティを見るための人が集まるようになったので、見学センターが作られました。デッキに立ると、温水に暮らすマナティーたちが見れる・・・はずなのですが、私が立ち寄るときはいつも水の色が暗くて全然見えないのが残念。
エクスペディアでタンパのマナティ見学センターをチェックする
タンパを北上してたどり着くクリスタルリバーも冬のマナティーのたまり場です。ここではナティーと泳ぐこともできます。
エクスペディアでクリスタルリバーをチェックする
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マニティ―を観ることができる場所

フロリダに来たら、ぜひ、マナティーやイルカを探してみてください。