リングリングブラザーズの閉鎖と動物虐待【フロリダ・サーカス】

https://www.lanternpress.com 
リングリングサーカスのビンテージposter
リングリング美術館、邸宅およびサーカスについて私はとても興味があるので、このブログでもしばらく話題を続けたいと思います。

サーカスにおける動物虐待問題


結論から言えば、146年間も続いたリングリングブラザーズ&バーナム・ベイリー・サーカスは閉鎖することになり、2017年の4月にNYにて最後のショウが開催されました。

その大きな理由が動物虐待を非難されたからということで、なんともショッキングではあります。そもそも、動物保護そのものが見直されてきた今の時代に、動物を使ったエンターテイメントビジネスは消えて当然なのでしょう。

2016年には、旅のお伴で有名なトリップアドバイザーのサイトが、野生動物を利用してアトラクション化している場所のチケット販売を禁止するなど、人々に動物保護の認識を促すべく規定を発表していました。

リングリングブラザーズの閉鎖の裏付けとなったものは、PETAをはじめとするあらゆる動物保護団体が36年間にかけておこなってきた、サーカス動物の保護運動の影響が大きく、観客が減りつづけていたことでした。



ciredit, Dick Dew

動物虐待の事実を知らせるポスターをパフォーマンス会場に張ったりネットに流し続けたのです。鎖でつながれて檻に閉じ込められ、ときには鞭打ちされ、感染病にかかりやすいサーカス列車に詰められてツアーを
強いられている動物たちの動画や写真の情報を、誰もが一度は目にしたことがあるかもしれません。

私は、そうしたサーカスから保護されて、生まれて初めて外の世界に足を踏み入れたライオンの動画を見たことがあります。太陽を見て眩しそうに目を細めて、よろよろした体で地面を踏む姿を見て涙がこぼれました。友達は、それが実際に虐待されてきたライオンなのかどうか分からないけどね、と言いました。確かに、世の中は間違った情報に溢れています。だから私は、このページに制限された文章を書くために、色々なネットをサーチして記事を読み比べました。団体や企業が大きければ大きいほど、良いことであれ悪いことであれ、多少なりとも事実は雲隠れしてしまうのかもしれないなぁ、という感想をもちましたが、私なりのまとめを書いてみますね。

リングリング美術館内にあるサーカスミュージアムを見ても分かる通り、リングリングサーカスには動物たちの大がかりなパフォーマンスが続けらえていました。前の記事でも書いたとおり、もちろんここは、すべてが美化された世界です。そして私はリングリングが好きなので、以前は何の疑問もなくそうした展示を楽しんでいました。

リングリングサーカス側はもちろん虐待の事実を否定していますが、PETAはサーカス場に忍び入り、隠し撮りを続けました。そうした写真はネットでいくつか探すことができますが、ズーム写真に写った動物たちの体には虐待によるいくつもの傷がついていたし、動画に収められたものは確実な証拠です。そうしたことが裁判で認められてリングリング側は3000万円相当の罰金を払ったこともありました。
象に対する虐待の写真や動画が出回っていた記憶がある人もいるかもしれません。世の中の反発が大きくなり、ボイコットなども出てくると、リングリングは2016年にはサーカスの閉鎖にさきがけて、すべての象を引退させることにしたのです。



引退後のゾウ達、そして周囲のブーイング

リングリング・サーカスから引退が決まった象たちは、フロリダにある象の保護区域で余生を暮らすことになりました。




フロリダの気候にくわえ、天敵もなく食料を与えられて世話をされながら幸せに暮らしてゆく象たち。
と思いきや、このニュースを見てブーイングをする人たちがたくさんいました。コメントも不満の声ばかりだし、関連記事を読んでも否定的な声ばかり目にします。

なぜなら、人間への奉仕から永遠に解放された象たちは、定期的に採血されるという運命が待っているから。(人間の)癌リサーチに貢献するためです。コメントは、
「鞭から解放されたはずなのに、今度は針?」
「人間のために使うのはもうやめてあげて!」
というものばかりでした。

この象の保護区域の名前はRingling Bros. and Barnum & Bailey Center for Elephant Conservationといい、一般公開はされていません。レビュー欄に「グーグルマップを航空バージョンで見るといいよ」とあったので見てみると、広々とした敷地中で、確かに象の群れが見えました。

一般公開もされていなければ、世話係としてボランティアも一般募集していない。そこまで閉ざされてしまうと、なんとなく不安を感じるものですが、ここでもまたPETAが潜入。状況を隠し撮りしたり、専門家による内部情報を集めてみると、楽しく暮らしているはずの象たちは、夜になると足にチェーンをつけられて、コンクリート地ので寝ていることや健康状態などを細かくリポートしたのです。
それに対してリングリング側は、それらは虐待ではないとしたうえでさまざまな説明を持って対応した模様。1頭につき、年間およそ700万円相当かかるというコストを考えると運営もかなり大変なはず。

PETAは施設の閉鎖を求めているようですが、私たち一般人は全事実を知ったり理解することは難しく、実際には善意に満ちた場所なのかもしれません。事実、退職した象たちは、同じくフロリダの別の場所にあるナショナル・エレファント・センターで保護される予定だったのを、その保護センターで保護している象が相次いで亡くなったために、利用する計画を白紙に戻して、リングリングは独自の保護区域を創立したそうです。ナショナル・エレファント・センターにいた他州の動物園やディズニーワールドのアニマルキングドムにいた象も引き上げてしまい、現在は閉鎖されています。

リングリングの親会社であるフェルド・エンターテイメントは、ディズニーのいくつかのライブショーをも運営しているために、そうした入場料金の一部が象の保護区域の資金にも回されているということです。
また、アニマルキングドムの象のリタイヤ先が必要になることからも、今後はこの2社がパートナーシップを結ぶのではないか言われている、という記事が2016年にありました。

リングリングサーカスの他の動物たちも無事にリタイヤメント先が見つかったことを願うのみです。

リングリングばかりがやり玉に挙げられているわけではなく、世界中のあらゆるエンターテイメント等から、こうした動物たちが日々、救出されているわけですが、サラソタやタンパにはトラやライオンを専門に扱う救出保護センターもありますよ(一般公開されています)。

こうした事実を知った上でサーカスミュージアムを訪れてみると、感慨深いものがあるのではないでしょうか。




ソース元の記事


https://www.peta.org/features/ringling/

https://www.latimes.com/opinion/op-ed/la-oe-allen-ringling-circus-20170522-story.html

https://www.vice.com/en_us/article/8gkpm4/the-ringling-bros-elephant-sanctuary-is-hardly-a-paradise

https://wusfnews.wusf.usf.edu/post/peta-claims-polk-elephant-center-closing

https://www.orlandoweekly.com/Blogs/archives/2016/09/06/florida-elephant-center-with-strong-ties-to-disney-shuts-down-after-numerous-deaths

http://www.trueactivist.com/the-ringling-bros-elephants-just-performed-their-last-show-and-are-now-retired/

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